International Jomon Cultuer Conferrence|縄文土器/土偶/貝塚/勾玉など縄文時代/縄文人の文化を探求する考古学団体 (▼△▼)/

■ 『日月を放つ縄文の巨木柱列・5』 萩原秀三郎


日月を放つ縄文の巨木柱列⑤

(写真6)<楓香樹>
柱の楓香樹が血族を表す。ひとつの血縁集団が、まとまりで、個人の祖霊という、個人の意識というのはあまりないですね。楓香樹から、始祖、民族の始めの祖先は生まれるというふうに考えられている。

(写真7)
これは、トン族の集落ですけど、トン族の場合は血縁集団ごとに塔を建てます。これは4つ見えますね。4つ見えたら4血縁集団がいるということ。だからおそらく縄文時代の柱が建つ所はそこにひとつの血縁集団がいたというふうに考えていいと思います。塔の中の中心の太鼓に祖先をお祀りしてるんです。この下で長老会議が行われる。つまり合議制。

(写真8)
ベトナムの高地民の場合は、長老制で合議制なんですけども、若者は若者宿を作って、柱を建てて、これを中心にして牛を殺して首を供える、あるいは模擬戦、戦争やります。それで勝ったものが長老に選ばれる。だから弥生でもいろいろ模擬戦があるけども、みんなお祭りだと思います。実際に戦争などやりません。だから、実戦用のものは出て来ないです。木製の剣であったり、あるいは単なる石つぶてであったり。


(写真9)
人が亡くなると、1~2年でお墓を放棄してしまう。そのときに重大なお祭りがあって、このような宇宙観を表す建物を建てるんです。この下に遺体が埋まっていて、お酒を注ぐ竹が刺さっているんですけど、鳥がいて星があって、全体が世界を表しています。人が亡くなるときに世界、宇宙というものを体現するというか、しみじみと思うみたいです。なぜ人の死が宇宙と関係してるかといえば、亡くなった人を前にして祖先との系譜ですね。

(写真10)
韓国の東海岸。鳥が三羽止まっいて、西北、乾を向いているんです。これは風難、火難、水難の3つの難を除けるために見張りを立てている。つまり西北の方から風が吹いてきて、いつもそれをいち早く察知するのは鳥だからというわけですが、いずれにしても、西北です。なぜ西北かというと、北半球でも南半球でもそうですけど、高緯度の地帯は、北西風偏西風が吹いてますね。天気予報を見てるとわかりますよね。雲がずっと流れてて、ああ、あっちから流れてるなと。つまり季節が変わる、それは死霊がそっちからやってくるということでもあるし、神霊がそっちからやってくるということでもあるし、つまり自然の変転をまず西北からの方位で、察知するんです。西海岸で、この先はどこかって聞いたら中国の山東省だと言ったけど、殷の時代、死霊は西北の隅から去来するっていうふうなことでもあります。

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