International Jomon Cultuer Conferrence|縄文土器/土偶/貝塚/勾玉など縄文時代/縄文人の文化を探求する考古学団体 (▼△▼)/

■ 『縄文人の霊魂観・6(写真)』 萩原秀三郎


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魂を象徴するご飯やお餅をたべさせる祖霊がやってくるのは、暮れと正月です。お盆になるのは新しく、中国から入ってきています。道教が十五日を中心に上元、中元、下元、三回に分けてお祭りをします。太陽の祭りの場合はニ至二分。つまり春分、秋分、冬至、夏至に、本来それを中心に行います。特に稲作民族の場合は春社と秋社以外にお祭りはないです。十五日を中心にするお祭りが始まったのは(一月十五日・七月十五日、九月十五日等)全部道教の影響です。

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暮れになると人がミタマ(丸餅)を配って歩く儀礼があります。これが年玉。本当は裏にまわってその家のお餅をもらって渡すんです。仮面をつけて鬼ががたがたと戸を叩いて脅して入ってくるんです。こんな大きな子どもでも、鬼と信じてるんです。「歌ば歌てみろ」、というと歌をうたうし、とにかく言うなりで、最後にご褒美でお年玉を貰うんです。こういうふうにして、みんないっせいに魂を貰って歳を重ねてきたんですね。今は誕生日に歳をとっちゃうから、さっぱりわからないけど、以前は正月に新しい魂を貰って一つ年をとる数え年でしたから。

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生まれるとすぐ産飯(うぶめし)を炊いて小石と共に産(うぶ)の神、お産の神様に供えます。この石も魂なんです。

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こういうようなおコメの儀礼の原点に初穂の儀礼というのがありますね。だから新嘗祭の原点は、最初の初穂の儀礼にあるわけです。この場合東方の太陽に向って拝むことから入っていく。

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この種籾・稲魂(イナダマ)を藁づとに入れて受け渡しをするのがお祭りのひとつの典型的な原点なんですけどね。神社になると竹の中に藁づとを入れて仰々しくなるんです。神主が出張ってきて(奄美諸島)。

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さらに発展すると、俵になる。これは石川県のアエノコト俵の中に種籾を入れて、これを饗応するわけですね。ご馳走をあげて、だから本来これは田の神で、人格神ですね。だけどさっきの一番最初の種籾の方はまだイナダマ(稲魂)といって、精霊であり、田の神なんて言わないんです。現地ではニヤダマとかね。それが縄文的な考え方ですよね。全て精霊なんです。それがだんだん人格神になる。人には人魂があるように稲には稲魂がある。それからもっと時代が下ってくるとこういう、これはお枡小屋というんですけどね。お枡明神という枡というのは、昔は枡におコメを入れたんですけど、今は枡の中に枡がまた入っている。三つ枡が組まれて入っているんですよ。それをお祀りしている小屋が臨時に建つんですね。また四年経つと次の集落へ。その集落ではまったく新しいお枡小屋を建ててお祭りするんです。こういうものが神社の古型なんです(福島県棚倉町箕輪)。

(終)

民俗学者
萩原 秀三郎

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